「覚悟しろよ大輔。由香は怒ったらこえーぞ。怒らせないようにレッスン頑張れよ。それとレッスン料のことはこの亀井様の人望に感謝するんだな!」
これに関してはホントに感謝するしかない。一体何者なんだこの人……。
「これから、よろしくね大輔君!」
由香は握手を求めた。
「は、はい! こちらこそよろしくお願いします」
大輔と由香は握手をした。すると亀井がいきなりこう言った。
「ちなみに由香は大輔より2個上の28さ……ぶふっ!!」
亀井は由香に引っぱたかれていた。
「がんばろうね!」
由香の顔は笑っていたが、目は笑っていなかった。年齢のことは触れないでおこう……。その後、解散となり大輔は自宅に着いた。自分の部屋に行きあの手紙を見た。
「さて、どうなることやら……」
難しい挑戦なのはわかっている。だが、大輔の表情は昨日までとは明らかに違っていた。一度は諦めた挑戦。現実にできるか。道のりは険しいが大輔の心のモヤモヤは完全に消えていた。もう、迷いはなかった。
第4章 大輔の過去
――2週間後――
日曜日、しかし今日はただの日曜日ではない。記念すべきレッスン初日である。今日から大輔の挑戦が始まる。大輔は愛車ロードスターでレッスンをする養成所へ向かっていた。いつもだったらこの愛車で遠出して、おいしいものを食べて買い物をして帰っていた。
しかし、もうそんな日曜日はしばらくないだろう。なぜなら、この日曜日は趣味や休養に使う日ではなく、声優になるための鍛錬に使う日となるからだ。
「しばらくは同じ道しか走らないな。ごめんなロードスター」
大輔は愛車にお詫びをした。そうしている間に目的地に着いた。