現代医療における治療抵抗性疾患の増加
現代人が直面している健康問題は、前述の軽微な症状群にとどまらない。後述のような疾患群の罹患率が著しく増加している現実がある。
内分泌代謝疾患として2型糖尿病、本態性高血圧症、脂質異常症、動脈硬化症。免疫アレルギー疾患としてアトピー性皮膚炎、各種アレルギー性疾患。悪性新生物として各種がん。神経変性疾患としてアルツハイマー病を含む認知症が挙げられる。
これらの疾患の多くは「生活習慣病」または「慢性炎症性疾患」に分類される。しかしながら、現行の標準的治療を施しても、完全寛解に至る症例は極めて限定的であることが臨床上の大きな課題となっている。
薬物療法により検査数値の改善は認められるものの、根本的な病態改善には至らないケースが大多数を占める。疾患名は確定診断されるものの、患者の主観的症状の改善は不十分であり、「治療効果があったにもかかわらず、体調不良が持続する」という訴えが臨床現場で頻繁に聞かれるのである。
パンデミックが明らかにした医療システムの限界
われわれは近年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるパンデミックという、世界規模の公衆衛生上の危機を経験した。この期間中、マスク着用、ワクチン接種、消毒の徹底、行動制限といった感染対策が広範囲に実施された。
しかしながら、これらの対策を行ったにもかかわらず、多くの死亡例が発生し、特に基礎疾患を有する患者群において重篤な転帰をたどるケースが多数報告された。この経験により、多くの人々が個人の免疫機能、体力、基礎的健康状態が、外的な医療介入のみでは補完できない現実に直面することとなった。
この事実は、現代西洋医学による治療の限界を明確に示したものと私は考えている。
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