翌日。
「おじいちゃん、おはよう」外から明るい元気な子供の声が聞こえました。
「はて、こんな早くから誰だ? おー昨日の希ちゃんか。おはよう。あれ? 今日はどうしたの?」
「うん、幸(さち)ちゃんや翔(しょう)ちゃん、勇(いさむ)ちゃんも連れて来た。おーいみんな入れー」
「おじいちゃん、おはよう」幸、翔、勇が一斉に挨拶しました。
「おおーたくさん来たな」勝の顔が笑顔になりました。
「おじいちゃん、こま回して。みんな、おじいちゃんは名人なんだぞ」
希が威張った顔で皆に言いました。
「あはは、名人か。どれ」
勝はこまを回しました。
「わー、すごい。これがこまか」
全員が拍手しました。
「おじいちゃん、僕にもやらせて」と勇がやってみました。
「僕にも教えて」と翔がしがみつきました。
そして翔もこまを回し満足気です。
「そうだいいものを見せよう。皆こちらへおいで」
勝は皆を別な部屋へ連れて行き、工作を始めました。「さあ、できた」
「おじいちゃん それは何?」幸が尋ねました。
「竹とんぼだ。さあみんな一つずつ持ってごらん」
勝は出来上がった竹とんぼを皆に一つずつ渡しました。
「こうやって飛ばしてごらん」
勝がお手本を見せると、竹とんぼが勢いよく空中に舞い上がりました。
「わー飛んだ」
今度は皆が竹とんぼを飛ばします。「わー面白い」翔、勇が歓声を上げました。
「おじいちゃんは名人だ。なーそうだろ」希が少し威張った顔をして言いました。
「うん名人だー」全員が同感し、声を上げました。
「わはは、名人かー。そうだ今度は手品を見せてあげよう」
「手品? わーい、それなら今度、勇作(ゆうさく)や由佳(ゆか)ちゃんも連れて来ていい?」
希が早速反応しました。
「いいとも。みんな連れておいで」
「わーい良かった。おじいちゃんありがとう、じゃあさようなら」
希、幸、翔、勇もいっせいに、「さようなら、ありがとう」と言いました。
「さあ、とんぼを飛ばしながら帰ろう」
「気を付けてお帰り」
「わーい、とんぼだ、とんぼだ」皆は大きな声で飛ぶように帰って行きました。
空を見上げると青空一面に赤とんぼが乱舞していました。
「さーて手品の練習をしなくては。何だかわしも忙しくなってきた」
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