【前回の記事を読む】健康診断で「治療を要する病気」はなかったけど、異常値がたくさん出たら…すぐにでも「介入」を検討すべき。具体的な目標を決めて…

パート3 寿命を延ばすためのリスクマネジメント「予防編」

老化や病気の発症を遅らせる改善方法を決める

処方薬ではないですが、近年多くのサプリメントが注目を集めており、中には非常に人気のある商品も存在します。

薬局や通販で手軽に購入できるため、手が出しやすいかもしれません。しかし、サプリメントは食事から得られる栄養を完全に置き換えるものではありません。

機能性表示食品として販売されているサプリメントは、効果が十分に証明されていない場合もあるため、無闇に服用することはお勧めしません。

また、日本人は、栄養摂取量が不足していると報告されています(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」)。

そのような状態で高価なサプリメントを服用するのは本末転倒とも言えます。服用するのであれば、総合ビタミンとミネラルを含むビタミン剤を選ぶのが無難です。

基本的なビタミンやミネラルだけを含むサプリメントは、栄養機能食品(上記の機能性表示食品とは異なります)として分類され、食事で摂取しきれない栄養を補う目的で用いられます。また、これらの安全性も高いとされています。

藤田医科大学では「活動長寿Ⓡプログラム」を実施しています。「活動長寿Ⓡ」は藤田医科大学オリジナルの表現です。

健康長寿はもちろんのこと、より積極的に、「活動的」に長寿を目指すプログラムを指します。活動長寿Ⓡは藤田医科大学のリハビリ科が長年培ったエビデンスに基づき、運動、栄養や睡眠といった生活習慣を整えることを目指します。

活動長寿Ⓡプログラムは地味な印象を与えるかもしれませんが、精密健診の結果を基に身体機能と栄養状態を可視化し、効果的な生活習慣を指導します。

生活習慣病は、症状が現れる頃にはすでに病気が進行していることが多いです。例えば、糖尿病や高脂血症で上がるようなヘモグロビンA1CやLDLコレステロールの値が高くても、症状が現れるまでに数年かかる場合があります。

最悪の場合、症状が進行し、脚を切断したり失明したりするリスクがあります。そうならないように、予防としての薬の投与などを含むアドバイスをします。

高齢者が元気に生活をするには、疾病を予防することと同じくらい、怪我を未然に防ぐ必要があります。

定期的にバランスと柔軟性を向上する運動を行うことで、転倒による怪我のリスクを減らすことができます。

軽いウェイトリフティングやエクササイズは筋力を維持し、転倒防止につながります。骨密度を維持するライフスタイルも骨折を予防することに役立ちます。

加齢プロセスは個人差が大きいため、まずはご自身の状況を総合的に評価することから始めましょう。

また、いわゆる四肢の筋力だけでなく、口腔機能検査によって舌圧や唾液量、咀嚼筋の力など、食事を取るために不可欠な機能を客観的に評価します。

何を食べるかはもちろん大事ですが、食べるための筋力や、食事の順番などの食事法も健康に影響を与えるのです。