【前回の記事を読む】部下に仕事を任せたはずなのに、上司が細かく口を出す…江戸時代の儒学者・荻生徂徠が戒めた、人を潰す育て方とは……

第4章 理想の風土

この章では、理想の風土について学びます。理想の経営状態は、その企業の風土として定着させることが理想です。また、どんな風土にしたいかを考えることで、自分が実現したい理想の経営の状態が具体的になります。風土化する施策がないと、事業変革は継続しないで失敗することが想定されます。

11 理想の風土とは
~対話があふれ壁のない風土

Ⅰ.いい対話~対話改善とリーダーの役割

対話は気楽にまじめに意見を出し合うことで意味の共有をもたらします。リーダーは率先して、いい対話といい会話があふれる理想の職場を作りましょう。

・対話の改善

会話は方法によっては逆効果になります。義務的に伝えたり、指示だけをしたりするのは、会社の雰囲気を悪くする元凶になります。

またネガティブな言葉を禁じるのも効果的です。「どうせムリだ」「そんなのできない」などです。とくに非言語メッセージが重要です。「しかめっ面」「ふてくされ顔」「無関心」です。

相手に悪い印象を与えてもいけませんし、相手の気持ち(不同意、反発など)が表れたら見逃してはいけません。良い感情が行き交う対話で社風が変わります。

・理想の「いい対話」

対話をする場合に以下を心がけると改善されます。

1.考え方を持って対話をする:自分の考えがあるとぶれない。

2.目的・思いを共有する:共通の思いがあると語り合える。

3.2種類の対話を使い分ける:意見交換をする対話と、課題を決定する対話。

4.対話のベースを作る:対話の前にベースとなる情報を発信しておく。

5.対話で相手から話を引き出す:仕事をやる理由リストなどを使用して考えさせる。

6.感情のこもった前向きな言葉を使う:「思いっ切り」「できる」「いいね」など。

7.非言語メッセージでは、笑顔で良い感情を交換し合う。

・リーダーの役割

リーダーが対話の改善で果たす役割は大きいです。

1.気軽に対話を起こし対話の場を設置する。

2.不満を内発的動機に変える。

3.ホンネを聞き、ホンネで語る。

4.感情に配慮し、明るい対話にする。

良い対話を繰り返すと「内発的動機」が生まれます。とにかく、良い「対話」を数多く作るのがリーダーの役割です。