【前回の記事を読む】結婚挨拶に、なぜか父親もついてきた。私がしゃべるよりも前に「お宅の娘さんをいただきたい」と言う父…ご両親の反応は……
第1部 親の終活編
1.親の終活は最後の付き合い
2 親は自立を望む
次に家ですが、もらったはずですが、名義は贈与の問題もあり、父親の名前になっていました。
私が父親と一緒にビルを建て、その借入の返済に家賃を充当する予定でしたが、突然父親にあの家は俺の物だから売ることにしたと言われ、勝手に売却されました。
ここまでくると私もさすがに、父親はお金が必要なことがあり、何かないか考え、家を売り払ったとわかります。しかしそのために息子に頭を下げることはありません。
ここまでされると、私も父親とたもとを分かつ時だと思いましたが、事務所に新しいシステムを導入していたので、私がいないと顧客に対応できません。
10数年働くうちに自分で業務を拡大し、責任を大きくしてしまっていたのでした。また若い時から父親から「お前がやめたら社員は全員解雇する」と脅されていました。
それは勝手にすればよいと思いましたが、他の社員が困ることはしたくなかったので、我慢していました。
最後の「お前の好きなようにさせる」という言葉は、私は引き継げば引退するということで考えていましたが、そうではなくて、一生引退しないが、好きに働いて父親に多額の給料を支払ってくれれば好きにしていいという意味でした。
まだ言いたいことはたくさんありますが、親を批判したいわけではありません。
ある程度のことは覚悟して戻っているからです。親と一緒に仕事をしている子供の多くは、自分の親の悪口を言っているととられかねないので親のことをあまり口にしません。
多少の差があると思いますが、皆似たような経験をしているようです。
私も父親に対して、いくら言っても何一つ約束を実行しないので、理屈として断れない状況に追い込んだことが一度ありました。
その時父親がどう反応したかというと、わかったと言うことはなく、向こうを向いて「死のうかな」とぼそっと言ったのです。
もちろん死ぬことはないと思います。しかし、親にそう言われれば、子供にできることはもうありません。
それ以来、私は親を説得することはやめました。親には知恵がある、私はかなわないと理解しました。
父親は死んでも子供の言うことは聞かない、好きなように生きる、そう認識したのです。