夜の遊園地はカップルでひしめいていた。夜のメインはパレードだから、それだけを楽しみにする事にした。
「それじゃあ、まずは、ペアで別行動で」
水野さんがいきなり提案というより、決定事項のように言い出し、真由はもちろんOK。南君も嬉しそうにOKしていた。
「ちょっと真由、これじゃ、一緒に来た意味がないんじゃない?」
「え~? 気分転換に付き合ってくれるんでしょ? 私は翔と過ごす事で気分転換できるから。ハラハラ、ドキドキの時間をね」
正直、真由の言っている意味が分からなかった。
「俺は亜紀ちゃんと一緒だったら嬉しいよ~。こっちもハラハラドキドキでいく?」
南君が嬉しそうに言う。
「あのね、今日は真由の気分転換のために来ているんです」
「でも、彼女は水野さんと過ごしたがってるんだから、そうさせてあげたら?」
「そう……だけど……」
今日は真由の気分転換だから好きにさせてあげたいけど、別行動だなんて……。まぁ、真由の気分屋はいつもの事だけど、私が南君と過ごさないといけない事は、……俊雄さんに申し訳ないんだよなぁ。
「ほら、行こ!」
手を握られて、走り出す南君。俊雄さん以外と手を繋いだ経験なんてないので、どういう反応をして良いのか分からなかった。南君が向かったのはお化け屋敷で、怖かったら抱き付いて良いからと言われる。そんな事したら、俊雄さ……いや、今は彼の事を考えるのはやめよう。私も気分転換のつもりで過ごせば良いんだ、そう思った。
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観覧車の中、彼は私に「好きだよ」と熱烈に迫ってきた。私に恋人がいるにもかかわらず――
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