思いもよらない趣味に傾倒
私は大阪で生まれ育った人間で、幼なじみや親友も大阪にいる。結婚を機に、夫の実家がある京都の宇治に移り住んでしばらく経つが、こちらでは友人はほとんどいなかった。
日々の勤務で大阪まで出かけ、帰宅は夕方。土日は子供たちや家族と行動することが多いため、心から話せる友は宇治近辺にはおらず、長年、寂しい思いをしていた。
退職後、夫婦でスポーツジムへ行き、それぞれが筋トレやスイム、ダンスなどを楽しみ、親しくなった友もいたが、ジム以外で会ったり、一緒にお出かけをするという仲にまでは発展しなかった。
そんな時にタイミング良く声をかけてもらい、流れ橋まで行けば昔懐かしい人とお喋りもできるし、ダイエットにもなるし、とロードバイクに没頭していったのは自然な流れだったと思う。
それまでの私は在宅率が高く、愛犬と過ごしながら、絵を描いたりピアノを弾いたり、自宅の庭の畑で野菜を育て、草取りをしたり、今よりもっと孫たちの世話をしていた。
そういえば、夫と老後について話し合い、共通の趣味にしようと、ゴルフのセットをお揃いで購入し、練習場へ通っていたこともあった。しかし、夫が腰の手術をして医師に「腰をひねることはなるべく避けてください」と言われたのを機に、二人ともゴルフはやめてしまった。
その後、腰への負担がどう違うのかわからないが、夫は今、テニスに励んでいる。
一方で、私はロードバイクに乗れるようになると、毎週金曜日と日曜日は練習会に出かけるようになった。家にいることが多かった私が外へ出ていき、暑さ寒さを肌で感じたり、移り変わる景色や外の空気感を楽しむようになった。
ロードバイクで走る楽しみの一つは、距離感にある。初心者の頃は速くは走れなかった
が、段々と速くなると遠くまで行けるようになるのだ。
“自転車でそんな所まで?”ということも度々あった。
例えば、自宅から往復100kmを優に超える奈良公園や茶畑の美しい和束。和菓子の製造会社の広大な梅園、天ヶ瀬ダムから滋賀県に入り、瀬田の唐橋や琵琶湖岸の方まで行くこともある。さらに遠くは、たぬきで有名な信楽までも行けてしまうのだ。
👉『70歳、トライアスロンデビューしました』連載記事一覧はこちら
【イチオシ記事】夫の不倫現場に遭遇し、別れを切り出した夜…。「やめて!」 夫は人が変わったように無理やりキスをし、パジャマを脱がしてきて…
【注目記事】「いじわる…しないで下さい」…背中のフックを外され、左右とも指でなぞられた。口に含まれ舌で転がされると声が出てしまい…
ゴールドライフオンラインは、表現者を応援するウェブメディアです。
生身の人間が紡ぐリアルな言葉だからこそ、読者の心を揺さぶる力があると確信しています。
あなたも、"表現者"になってみませんか?
ゴールドライフオンライン編集部:glo_henshu@gentosha.co.jp