絵文字が世界中に広まったのは、デジタル化によって人類が共通して失いつつある「感情を読み取る力」、「想像力」を補うためかもしれません。日本発の絵文字が瞬く間に世界標準となったのは、言語を問わず、世界中の現代コミュニケーションの課題を解決するために必要だったからかもしれません。

デジタルコミュニケーションは相手の微細な感情の変化を察知する習慣も、言葉の奥にある本当の気持ちを想像する時間までも奪いつつあります。

変化する人間関係と自己理解

デジタルコミュニケーションにより、良くも悪くも私たちの感情に対する想像力、向き合い方は大きく変わりました。

そんな中、面倒なやり取りや、感情をぶつけ合うことを煩わしいと感じる人が増えたにもかかわらず、人が人とのつながりを求める心はあまり変わっていないようです。いや、むしろ、人とのつながりは浅く広く、接する時間も長くなったかもしれません。

今や、世界中の人と瞬時に繋がることができる一方、身近にいる相手とも、携帯や画面越しにコミュニケーションをとることに慣れてしまった現代人が増えています。

公園で遊ぶ子ども達も、互いの表情を見ることなく、ゲームの画面越しに会話をし、感情を持たないAI と会話をし、どんどん対面でのコミュニケーションで得られる大切な学びの時間は少なくなっていくことでしょう。これでは、ますます人の心について想像する時間が少なくなってしまいますね。

私たちは昔から、生身の人間から無意識に発信される多くのメッセージをたくさん受け取ってきました。相手の感情を知ることで、自分の感情に気づいたりしながら、自分自身を理解してきたわけですから、人との関わりがこのように変化してしまった今、「自分」がわからなくなるのは当然かもしれません。

 

 

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