魔法使(まほうつか)い

次の日の朝、レティは久(ひさ)しぶりに、自分の部屋(へや)で目を覚ましました。

目が覚めた時に、この部屋はわたしの部屋で、そしてこの国はまぎれもなくわたしの生まれた国だと、レティは思いました。まだすべてを思い出したというわけではありませんが、でも、なぜだか帰ってきた、という気持ちがするのでした。

レティが朝食(ちょうしょく)を食べるために広間(ひろま)に行くと、アルフレドが先(さき)に、席(せき)に座っていました。

「おはよう、アル」

「おはよう、レティ」

アルフレドはレティの顔を見て、ホッと一安心(ひとあんしん)です。

こんな大きなお城の客間(きゃくま)に寝(ね)かされて、アルフレドはあまり熟睡(じゅくすい)できませんでした。

アルフレドにとっては、フカフカのベッドよりも、芝生(しばふ)の上のほうがよく眠れるのです。

 

👉『砂時計の中の唄姫』連載記事一覧はこちら

【イチオシ記事】目を閉じると、柔らかくて温かいキス…膝が折れそうになった私を彼が支えてくれて「ずっと、こうしたかった」と囁かれ…

【注目記事】彼が舌を滑りこませる直前に離れた。もの足りなさそうな嘆息を漏らす彼。そして今度は私のほうから唇を下ろしていった…

 

ゴールドライフオンラインは、表現者を応援するウェブメディアです。
生身の人間が紡ぐリアルな言葉だからこそ、読者の心を揺さぶる力があると確信しています。
あなたも、"表現者"になってみませんか?
ゴールドライフオンライン編集部:glo_henshu@gentosha.co.jp