「社長は何乗ってんすか?」と翔太は興味津々(きょうみしんしん)で聞いてみた。
「俺のバイクか? ハーレーのHXだ」
社長は翔太にスマホを見せてくれた。
「さすが〜。やっぱ社長はハーレーっすか! いいっすね」
「もう何乗るか決めてんのか?」
社長は、もう一つクッキーを手に取って口に放り込んだ。
「CBに乗ります。叔父さんが免許を取ったら譲ってくれるんです」
「そっか。初めは国産の方がいい! CBは走る! 曲がる! 止まる!と三拍子そろったいいバイクだ。楽しみだな。教習頑張れよ!」
「ありがとうございます!」
先輩が「補習一回につきシュークリーム一個ね」と翔太にウインクした。
「一発合格なら飲み一回よろしくっす」
「乗った!」翔太は先輩とハイタッチをした。
第二章
教習
三人は教習一回目となるオリエンテーションを受ける為に教習所にやって来た。受付を通り過ぎる時にトン吉は先日のスタッフに手を振っていた。
翔太たちは階段を上り教室に入って一番前のテーブルに陣取って座った。後ろを見渡すと、おるおる、バイク小僧にバイク女子、バイク親父もいる。みんなバイク好きだ! 三人で教室に並んで座るのは中学以来だ。
チャイムが鳴った。戸が開き、二人教室に入ってきた。教官の登場だ!!
「うおぉぉぉ〜。めっちゃ綺麗(きれい)な教官やん! これはテンション上がるぜ〜。教官いろいろ教えて〜」とトン吉が唸る!
「おいおい、マジやべぇなぁ」キーボーもうなずく。
翔太も「あれはやばい。美人すぎる」と同意する。
三人は教習所に来ていることを忘れて教壇の教官に見とれた。
「あの教官、バイク乗れるんかな?」翔太がキーボーに声を掛けた。
「そりゃ教官やし、乗れるやろ。元白バイ教官が多いって聞くけどな」
「あー俺に乗ってほしいな〜」トン吉が教官を見てニヤけて言う。
「アホか!」と翔太が言い三人は爆笑した。
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