【前回記事を読む】大腿筋が発達していて太く長い脚。スカートが太腿に張り付き、下半身のラインがはっきり見える。僕はまじまじと見つめてしまい…

第一部 生命の旅

第一章 生命の火が消えるまであと百八日

美咲の章(一) 宿命の邂逅

英良はこの美咲に過去のどこかの地点で間違いなく会い、同じ時間軸の経過を辿ったことがあるのでは、と確信に近いものを感じた。

「今度是非、貴女のダンスを見たいですね。応援します」英良は美咲と会話をしている時に気持ちが楽になり心に安心感を持った。遥か遠い前世の数限りない記憶の引き出しから見つけ出した宿命的な感情が蘇る。自然に意志を伝えることができ、感情が伝わり彼女の依頼に関することなら何でもできる。英良は自然な感情になった。

「そうですか、今度の仕事頑張ってください」

「はい……ありが……と……」言葉が途切れ途切れになってきた。その時、英良は黒いものが横切る場面を感じた。気のせいか思い込みか、ただそんな気がした。

「主よ。まずい。主と踊り子の光の交信を闇に捉えられた。闇を払う言霊を放て。悪意の元を断ち切れ。このものが近寄ると大きな災いとなる。縞獅子(しまじし)の言霊を唱えるのだ」突然、先言は警告した。英良は呆然としていた。黒いものは思い込みでも何でもない。先言の警告からそれは闇の前触れであることを直感した。

「主よいそげ」先言の言葉も途切れてきた。

「おい! 良く聞け。この者は私が乗っ取った。良く聞くがいい。これから先、光を持つ女の光を食らいに行く。邪魔をするとお前の身にも危険が及ぶことを脳裏に刻んでおくがいい」先言の声だ。

「おとなしく待っていろ」悪意の手に落ちたようだ。

「縞獅子、縞獅子、縞獅子」英良は言霊を放った。

「うわぁぁぁ……!」悲鳴とも聞こえる叫び声が響き、「ふっ、ふっ、良く分かったな、どうして分かった?」地の底から響くような声だった。