【前回の記事を読む】36年間、ずっとひとりだった私。初めて「会いたい」と思える相手ができた。意を決して、電話をかけると…

序章 導き

インテーク

いま困っていること?

そうですね、これからどうしようかな、ということを考えています。え? 資格があるなら働けると思いますか? 当事者でも? そのう、現在利用者の立場でも?

そうですね。これから福祉職の需要は高まるでしょうから、将来働く場はあるのかもしれません。だから……、やってみたいなと思うんです。そういう場があるなら、目標にしてみたいって。

だけど、その前に、わたしはまだ自分にやらなければならないことがあると思うんです。わたし、いま、病気から抜け出す最後のところにいると思うんですね。当事者の立場から卒業しようとしていると、自分で感じているんです。

つまり、あと少しでリカバリーできるのだけれど、その最後のゴールが見えていない。どこへ走っていったら良いのか、それを考えているんです。

それでね、わたしは気づいたんですよ。自分には解決しなければならない根本の不安があることに。これまで感じてきたわからないこと。それは、「自分が統合失調症っぽくない」と感じていたことにあるんです。

以前にも、ほかの統合失調症の皆さんの中で、「病気の人に見えない」「元気だよね」「健常者に見える」って言われたことがあってよくわからなかったんです。そもそも統合失調症ってなんなのか、わからなかった。

もし、誤診とかだったらどういうことだろうって。それは嬉しいことなのか、悲しいことなのか。わたしはそれを、悲しい、悔しい、残念なことだと感じるんです。もし、本当は障害者の立場にないならば、わたしはこのあと、どういう立場で生きていったらいいのだろうって悩みます。だから……。

そうです。そうなんです。だから、自分は統合失調症だったのか、いまはどうなのか、それをわたしは知りたいんです。その前提が揺らぐようでは、この先どう生きていったらいいのか迷うじゃないですか。困ります。

だから、先生にお願いしたんです。これまでの話を全部するので、わたしが統合失調症だったのか、いまはどうなのか、その診断をしてほしいって。でも、一回の診療時間には限りがあるのをわたしは知っていて、先生にそれをお願いするのは違うのかなってわかっていて、困っているんです。

ああ、そうですね。わたしは自分のリカバリー体験を話したいんだと思います。

そうです。そうです。リカバリー。だから、リカバリーにとても興味があるんです。その勉強会に参加したい。

あ、そうですね。参加すればいいんですよね。これから。そしたら何かわかるかもしれない。みんなはどうしているんだろうって。

ありがとうございます。なんだか先が見えてこころが軽くなりました。とにかく、いまはその勉強会に参加してみようと思います。

ワーカーさんは、どちらのご出身なんですか? そのネームホルダーのお名前、ちょっと聞きなれないお名前ですよね。あ、台湾からいらして。外国からいらした。すごいですね、お会いできたことが光栄です。

それでは、はい、今日はこんなところで、以上、ですかね。

ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。