6 筆者が扱った事件の例

(1)社会的に大きい意味を持つ再建等に関する事件

筆者が扱った社会的に大きい意味を持つと思われる再建等の幾つかの事件をあげる。詳しくは、次の①は拙著『事業再生の法律知識』2010、三和書籍、P.204、②は同書P.223、③は同書P.97を、それぞれ参照いただきたい。

①学校法人△△学園の経営破綻と民事再生法による法的手続

(ⅰ)学校法人△△学園は、大学・専門学校で学生数計5150名、教職員320名であったが、2004(平成16)年6月に、経営破綻した。学校法人としては最大規模であった。

(ⅱ)本件について、前記の清水直弁護士のグループが民事再生手続を申し立て、筆者は代表者理事長となって、文科省、県、市との折衝、学生の募集、内部の組織改革に努めた。そして、理念として、理系・文系の枠にとらわれない学問分野の融合によって社会のニーズに応えたフレキシブルな教育を行う。

さらに、特定の分野(例、介護)で傑出した研究実績を上げることによって、地域社会、産業界との連携を強化するということを考えた。

(ⅲ)民事再生の再生計画は認可され、再建の道を歩むこととなった。筆者の2005(平成17)年3月の退任にあたって、学校法人の建物の玄関から学園の門まで道の両側に並んだ職員の方に拍手をして送っていただいた。本当に嬉しく思うと同時に、学園の再建を願ったものである。

(ⅳ)本件は、学園の再建の一つのありうるケース(類型)である。

② 株式会社ゼクーの破産管財人に選任された

株式会社ゼクーは、居酒屋チェーン「とりあえず吾平」を運営していたが経営に行き詰まり、2005(平成17)年6月に(準)自己破産手続きの申立てを行った。

筆者は裁判所から同社の破産管財人に選任された。同社は東京証券取引所(東証)マザーズに上場していたが、社会的不法勢力Aグループ、同Bグループ、同社固有のCグループが主導権を争い、事業が円滑に進行できない状況にあった。

 筆者は、上記A、Bグループからの債務をできるだけ切り、居酒屋チェーン及び同社の雇用を維持して、同社の事業を東証2部上場企業に譲渡した。そして、破産財産からの配当率 80%超を達成した。東証が外国からの信用を失わないようにしたいという思いもあった。この事件は、NHKのテレビ番組で放映され、また書籍※1)の中で紹介もされている。


※1:NHK取材班『ヤクザマネー』2008、講談社

 

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