【前回の記事を読む】紀元前1世紀、漢は朝鮮を滅ぼした。朝鮮半島の一部が漢の領土の状態が25年続いた。そのため現在の秋田県には…
第Ⅱ章 アジア世界の亡命地 日イズル国
大陸の大膨張と、王族たちの国盗り物語
中国では三国志の時代以来、四百年続いていた分裂王朝の時代が終わる。
「隋」が中国を統一した後に建国された「唐」は、中央アジア・北アジア・東アジアへと版図を広げ、西アジアにはアフリカ・アジア・ヨーロッパにまたがる大イスラム帝国が興り、アジアは史上空前の大膨張時代に入る。
東アジアも別世界ではなく、五世紀~七世紀の日本列島と朝鮮半島は大混乱となった。
五世紀、西アジアのエフタル族は、インド・ペルシアを圧倒していた強国だったが、北アジアの突厥と西アジアのペルシアに挟撃され滅ぼされた。
エフタル族は数十万の民族の大移動を敢行し大陸北方から東方へ逃げる。
これほど壮強な大部族が渡来してきた事はかつてなく、日本列島と朝鮮半島は混乱の時代を迎える。エフタル族は高句麗王の後押しで日本列島に渡来した。
当時ヤマトの王だった武烈天皇は、驚いて新羅へ逃亡し以後、エフタル族を恐れ王位を継ごうとする者がいなかった為、仕方なくヤマトの大伴氏らはエフタル族の男大迹王に継承を頼み体制を保とうとした。