私も一緒にデータを確認したが、ここで猫さんの凝固能にまで異常が生じている事にショックを受ける。しかし、そんな感傷に浸っている場合ではなく、すぐにお願いしますと伝えた。
待合室で、猫の形質細胞腫について調べた。
形質細胞腫は細分化するといくつかあり、そのうちの一つ多発性骨髄腫という名称を見て、古い医学の知識が甦り、あまり良い印象がなかった事を思い出す。
ネットの情報を読み進め、予後の項目にあたると愕然とした。数週間から数か月の命で、抗がん剤で数か月の延命が可能……。涙が止まらなかった。
まだ十歳にもならないのに……。大事に育ててきたのに……。
十五年でも二十年でもいつまでも一緒にいようねと約束していたのに……。
猫では形質細胞腫は稀だという事だ。そんな稀なものがどうしてうちの猫さんに? なんで? なんで? よりによって悪性度の高い病気が……。
妻の前で大人げなく泣いた。涙が止まらなかった。
これまで一人でこっそり泣く事はあったが、人の前で泣くのは初めてだった。
次回更新は4月26日(日)、11時の予定です。
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