【前回記事を読む】弟の身体に癌が見つかった。大腸から膵臓へ――すでに転移していた。手術を終えた医師からは「彼に抗がん剤治療は必要ない」。

第3章 がん転移・再発の告知

2016年12月、経過観察中の定期検査で直腸に腫瘍のようなものと、直腸近くの腹膜に、多数の盛り上がった粒のようなものが発見されました。

担当医師から、スキルス胃がんから転移・発症していると告げられます。

この告知をどう判断しましょうか……。どう対処しましょうか……。がんとどのように向き合いましょうか……。

面倒なことになりましたね~。

でも、私は信じています。

そのときどきでの偶然と、自分自身の意思・判断、またラッキーが重なって今の自分が存在しているのだと……。

ラッキーがアンラッキーに転じる。アンラッキーがラッキーに転じる。これは、何なのでしょうか。偶然が限りなく連続する人間の社会に身を置いている以上、当然と言えば当然なのかもしれません。

でも、普通に暮らしていたら偶然の連続など感じないし、気にもしていないですよね。偶然の連続を実際に体験して、アンラッキーがラッキーに転じて今の健康体がある。

この章は、そんな不思議なお話です。

再検査

スキルス胃がんを発症して1年4ヵ月、抗がん剤の服用を中止して4ヵ月が経過していました。3ヵ月ごとの定期CT画像検査で、担当医師から、

「直腸に腫瘍のようなものが写っています。それに血液検査でも炎症反応が出ています」と告げられます。

炎症反応とは、体内に細菌やウイルスなどの異物が侵入して生じる生体の防御反応のことで、血液検査での【CRP値】で判定します。炎症が強ければ強いほど、値が高くなり、悪性腫瘍、ウイルス感染症などが疑われます。

(私の意思と責任で、抗がん剤の服用を中止したのですから仕方がないですね)

抗がん剤の副作用から、やっと逃れられると思ったのに、スキルス胃がんとの闘いは、まだまだ続きます。

担当医師から、

「詳しく調べるために、PET検査をしましょう」と言われました。PET検査とは、放射線同位元素を付加したブドウ糖代謝の指標となる18F-FDGという薬を用いた検査で、がんの診断方法として放射能を含む薬剤を用いる核医学検査の一種です。