さらにその後、YMOが世界的アーティストへ与えた影響と、日本ポップカルチャーへの影響は非常に大きな〈収穫〉となったことは間違いない。
それは、大きく次の4点であると考える。
・ 日本独自のポップカルチャーの先駆者となり、今現在でも日本の文化に影響を及ぼしていること。
・ これまでのステレオタイプのNIPPONを脱構築し、テクノロジーだけではなく音楽でも世界に発信できることを実証したこと。
・ 世界のトップアーティストとの関係性の構築とその後の世界的ミュージシャンに影響を与えたこと。
・ サブカルエリートの意識=他者との差異化によるエリート意識の向上により、ニューウェイヴ・ポップカルチャー全体の文化的地位を引き上げたこと。
この〈世界で大絶賛〉の記事が音楽誌に載り始め、話題になってくる頃と同時期に、前述のグリーク・シアター後に川添が作ったMVが日本全国のレコード店で流されるようになる。
「店頭で映像を流してプロモーションしてもらう。このやり方もほぼ初めての試みだった7」。
音楽誌でYMOを知り、店頭で映像を観たサブカルエリートは興味を持ち、『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』は徐々に売り上げを伸ばしていく。
1――鋤田×Yellow Magic Orchestra『Yellow Magic Orchestra×SUKITA』
2――近田春夫×菊地成孔対談「CUT UP 80’s」『STUDIO VOICE』
3――ちなみに全米で大失敗したと言われているピンク・レディーのビルボード最高位は37位である。
4――プロデュースした主なアーティストは「BOØWY」「THE BLUE HEARTS」「GLAY」「JUDY AND MARY」「エレファントカシマシ」など多数。
5――佐久間正英、鈴木健士 mutants「佐久間正英からの提言(前編)〜日本人が海外のバンドに勝てない理由、これからの戦い方〜」
http://mutant-s.com/interview/s/sakumamasahide01.html
6――立川直樹「無軌道な戦略ゆえの、マジック!」『別冊宝島885号 音楽誌が書かないJポップ批評30』
7――田中雄二『シン・YMO』
次回更新は4月8日(水)、20時の予定です。
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