はじめに
本書では日本における1978年~1984年に起きた若者たちによるサブカルチャーからポップカルチャーへの変容を検証する。
サブカルチャーとはごく一部が享受する文化であったが、それが多くの人々に拡散しポップカルチャーへと変化していった時期がこの1978年~1984年であったと考えられる。
そこでこの時代特有のポップカルチャーの本質を分析・検証する。
この6年間はYMOが活動した時代である。
まず、YMOがサブカルチャーから国民的人気になるまでの変遷を紐解き、この期間に加速度的に枝葉を広げていったサブカルチャーとポップカルチャーの関連性を紐解いていく。
さらにYMOの活動と同時期にアート、ファッション、テレビ、映画、出版など、多くの分野でカルチャーが共振し発展していった稀有な時代性にも注目する。
1978年から1984年のごく短い間に何が起こり、生活者の何が変わったのか、「クールジャパン」の起点ともいえるこの期間独特のポップカルチャーの特殊性と多様性を検証していく。
80年代を知っている人にも知らない人にも、この時期のポップカルチャーのダイナミズムを感じてもらえたら幸いである。