やっぱりそうだった。貢さんには目一杯甘えようと決めた。

マンションに戻ると、コンシェルジュ高城さんが満面の笑みで出迎えてくれた。

「おめでとうございます」

「ありがとうございます。これから益々お世話になりますね」

「なんなりとお申し付けください」

そしてエレベーターで部屋に向かった。貢介のベッドなど全て揃っていた。

「貢さん、ありがとうございます。大変でしたね」

「大丈夫だよ」

貢介はぐっすり寝ていた。

「沙優、疲れただろう。貢介が寝てるうちに一緒に休め」

「ありがとうございます、でも……」

私は貢さんに抱きついた。

「キスしてく……」

貢さんは私の言葉を聞かないうちに唇を重ねた。舌がはいってきて、息遣いが荒くなった。すごく感じて、甘い吐息が漏れた。

「貢さん、大好き」

「俺も愛してるよ、沙優」

ソファに押し倒され、貢さんの唇は首筋から鎖骨へと移っていった。

「沙優、ああ、もう沙優を抱くことが出来ないと諦めていた。もう、絶対に離さないぞ、沙優、沙優」

首筋へのキスはチュッ、チュッと音を立てて、それから強く吸われた。それだけで、身体中が熱(ほて)って、貢さんを欲しいと感じた。

「沙優、これ以上求め合ったら止められない、もうすでに俺は沙優が欲しくて堪らない。全ての物からお前を奪いたい」

「貢さん、私もあなたが欲しい。私だけ見て、私だけ抱いて」

もうブレーキが利かなかった。

私の胸ははちきれんばかりに大きくなっていた。貢さんは豊満な私の胸を揉みしだき、「沙優、沙優」と耳元で囁いた。

腰から太腿へ貢さんの手が移動した瞬間、静寂の中、貢介の大きな泣き声が響き渡った。

「いいところでお預けか」

私と貢さんは苦笑いをした。

試し読み連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。

 

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