「ということで。この時間は、文化祭の出し物を考えます。先生が言ったように、今日で必ず決めなきゃなので、皆さん、積極的なご意見をよろしくお願いします。では、始めましょう!」

学級委員の大号令とともに、『どうせ田中先生、こんなフレーズ言うてまうんやろバトル』のゴングが、カァァァン、と鳴り響く。四人同士が目を合わせて試合開始された旨を確認し合う。

ルールは至ってシンプル。ド泉州産ネイティブ関西人である田中教諭をあの手この手を使って誘導し、『あかんたれ』『しもた』『かめへん』という先生が言いそうなフレーズを一番早く言わせた者から抜けていく勝ち抜け方式。

なお、特別ルールとして『かめへん、かめへん』というフレーズが出た瞬間、革命発動。発動させた者については早抜け順位に関係なく、一位に君臨。三位が二位に並ラーメンを、最下位が一位に全部のせスペシャルラーメンを献上。

万が一、田中教諭にこの趣旨がバレるようなチョンボをしてしまった者は、ペナルティとして全員に全部のせスペシャルラーメン。以上が本大会の公式ルールなのである。

「そしたら、一人、一案だしてこうか。はい、マコトから」

学級委員長の美樹がさくさくと進行を開始する。

「え、うそ? 俺? いきなり? シンキングタイムは?」

「前回、今日までに一案考えてくるって言ってたやぁん!?」と美樹がムッとして言う。

「ごめ〜ん。忘れてた、委員長。ごめ〜ん」「ほんまに、あんたは!」「田中せ〜んせ〜い、委員長、怖いんですけど〜」と泣きっ面をして、先生に助けを求めた。クドイくらいの泣きっ面。

次回更新は3月21日(土)、14時の予定です。

 

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