その後、あれこれ試していたら、ポテトチップスも食べることが判明しました。しかし、スナック菓子だからと言って、何でもいい訳ではない様子。その他のスナック菓子は見向きもしません。一般的に、子どもたちが大好きとされている『チョコレート』『ケーキ』『クッキー』などといった甘い食べ物。
一度口にしたら『そればっかり食べるようになるから』と、食べさせない親御さんが多い中、私は何か食べて『食べる喜びを知って欲しい』と差し出しましたが、娘には全て拒絶されました。仕方ないから、本人が食べられるものだけを食べさせる生活をしばらく続けていました。
次第に、私は『日々栄養が取れていればいい』と納得できるように、気持ちが変化していきました。ただ、当時、食育の重要性があちこちでたたえられていた時期だったため、罪悪感にさいなまれていたように思います。
当時の私は転勤族で、知り合いがいない日々が続いていました。子育て期間中に、大人と話すことがないというのは、思いのほか心が詰まります。そんな中、子育て支援センターで声を掛けてくれるようになったママたち。『一緒に、お弁当持って出かけない?』と誘われ出掛かけることもありました。
ただ、食事の時間になったら気持ちが沈みます。『お弁当の中身がバナナと白ご飯だったら周囲はどう思うだろう?』『ご飯の時間にポテトチップスを食べることが習慣化している娘』、そんな実態を見た人たちはどのように感じるのだろうと、立派とは言えない我が家の育児の実態がバレてしまうことが怖かったのです。
だから、立派なお弁当を作っていくわけですが、そのお弁当を見た娘は楽しいお昼の時間を拒絶して、泣きだしてしまいます。そんな日々が切なくなってしまって、私は周囲とも距離を置くようになっていきました。娘の『偏食』は、娘が『食べない』と言っただけのシンプルな課題にはとどまってくれなかったように思います。
また、息子が生まれてからは『娘の偏食』が、家族にとって、より大きな課題となりました。たとえば、娘だけに許される『食の自由』を、幼い息子は納得できません。何でも食べることができる息子なのにも関わらず、一緒になって好きなものだけを食べていました。
次第に、息子は成長してさまざまなものを食べることの方が楽しくはなっていきましたが、すると今度は私の負担が増えていくこととなりました。偏食の娘に合わせ、毎日2種類の食事を作ったり、献立を考えたりすることは、かなりしんどい作業でした。
その後、長い時間をかけて娘の食べるものは増えてきてはいますが、高校生になった今でも『食べられないもの』の方が多いです。
ながながと話しましたが、わが子の偏食で悩むすべての方の心が軽くなると嬉しいです。
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