【前回の記事を読む】「自分が龍であることを悟った。」そして、自分の心の奥にひそんでいた鬼を確かに見た。

第3章 目覚めた勇士

3 異世界と四種の神器(じんぎ)

「『鏡』『マガタマ』そして『剣(つるぎ)』でまさに三種の神器(じんぎ)ね。でも、三つよ。私たちって四人だから足りないわ」

歴史にくわしい研一の出番だった。

「四つあればいいんだろう。あるよ」波奈は驚(おどろ)いて研一の口もとを見た。

「銅たくさ。弥生時代(やよいじだい)、祭りのときに使われた鐘(かね)なんだ」

文子がすぐ説明した。

「どんなふうに利用されたのかよくわかってないけど、地中にうずめられていた神器(じんぎ)ね?」研一が少し得意そうに、

「そう。これで四種の神器(じんぎ)がそろったよ」悟がみんなに訊いた。

「だれがどれを使うの? ジャンケンって、わけにはいかないだろうし」文子が言った。

「ナンデモ研究会ができたきっかけは、波奈ちゃんが美しいヒスイにひきつけられたことよ。波奈ちゃんが『マガタマ』ね。そして私が『鏡』」

「オレも決まりだな。地震(じしん)とか火山を鎮(しず)めるという説もある『銅たく』は理科に関係があるからね」

「ってことは、ぼくが『剣(つるぎ)』?」

研一がつぶやくと、文子が言った。

「それしかなさそうね。『研(けん)』と『剣(けん)』、関係ありそうじゃない?」研一がぶすっとして、つぶやいた。

「そんないいかげんな」

みんなの笑い声が、波奈の部屋を満たした。文子がだれにともなく、たずねた。

「神器(じんぎ)って、どんな力があるの?」悟がちょっと胸をそらせた。