[新しいことと古いこと]
長男の話を聞いていて、思い出したことがある。
私が大学の2年生のときだが、図学というコースを取ったことがあった。これは製図をしながら3次元を2次元に投影するという学習で、画法幾何学と呼ばれることもある。
工学部の建築や機械科の学生が多く、地学科で取ったのは私だけだった。結晶構造の2次元投影に参考になると思ったからであった。
いまはもう、烏口(からすぐち)などという描画用具を知らない人も多いだろうが、烏口は線の幅が調節でき、黒いインクで太さの違った綺麗な線を引くことができる。
三角定規とコンパスでいろいろな方向に投影した図を紙の上の作図でできるという、ちょっと手品のような面もある。
しかし、私は3次元の座標から任意の方向に投影したときの2次元座標を計算するプログラムを自分で作っていたので、紙の上で苦労して作図する必要は感じなかった。
プロッターにつなげば投影図ができる。すでに現在はCAD/CAM(コンピュータ支援設計などと訳されることもあるが)や3Dプリンターなども出てきた時代なので、図学などというコースはもうなくなりつつあるのではないかと思う。
なぜこんなことを書いたかというと、ちょうど長男が建築会社に入った頃、たぶん年配の人たちは手で描く製図を、若い人はCAD/CAMを使ってやっているのではないかと想像するからである。
そんなジェネレーション・ギャップが想像される時代であった。
脚注①:https://ferret-plus.com/19612