【前回記事を読む】アナリストの激務の日々…メール返信は日本の投資家からなら夕方まで。海外の投資家からなら、翌朝彼らが受信ボックスを開く時まで。
第1章 アナリストレーティングの基礎知識
アナリストコンセンサスが示す方向性に注目
私は、決してアナリスト悲哀物語を書こうとしているわけではありません。日々戦う専門家集団であるアナリストの投資判断やコメントに、個人投資家ももっと目を向けていただきたいのです。
もちろん、アナリストは、事業会社の公開情報を基に、経験と独自の計算方法によって業績や株価を予想し、投資アイディアとして機関投資家に提供するわけですが、必ずしもアナリストの予想どおりになるわけではありません。
方向性は当たっていても、達成までに想定以上の時間を要することも多々あります。しかし、アナリストコンセンサスの方向性は正しい場合が多いのです。個人投資家には、是非、株式投資情報のなかでも、アナリストコンセンサスの示す方向性を確認していただきたいと思います。
会社が発表している業績計画をアナリストコンセンサスが上回っているのか、下回っているのか、投資レーティングの「買い」の人数と「売り」の人数のバランス、目標株価のレンジを知ることは容易でしょう。そして、その変化も、最近では投資情報サイトがアップデートしています。
機関投資家のセンチメント(投資家心理)の変化を日々体感できるのは、セルサイドアナリストの大きなアドバンテージで、残念ながら個人投資家には知ることができないところです。
しかしながら、セルサイドアナリストのレポート配信によって、株価が動きやすい時期を含めたあるパターンを個人投資家が知る意味は大きいと考えました。
さらに、機関投資家が何を気にして売買しているのか、どんな基準で銘柄を選別するのかも、可能な限り紹介していきたいと思います。