協調融資の幹事行でメイン銀行である鹿児島第一銀行から何らかの経過説明でもあるのではないか、と思ったが何もなかった。
また、鹿児島第一銀行に対しての質問もなかった。金融業界の不文律でもあるのだろうか。協調融資の音頭を取った幹事行である鹿児島第一銀行に対し聞いておきたいことってないのだろうか。
銃口を突き付け、問答無用とばかり引金を引いた協調融資の幹事行であるメイン銀行に対して説明すら求めようとしない。被害者意識の点で思いは一緒なのか、別途協調融資行6行が集まって協議済みのことなのか。
金融機関は全て十分担保は取ってある、たとえ担保に満たない債権が民事再生債権となってもそんな大きな額にはならない、との判断からだろうか。
しかし、鹿児島第一銀行を除く他の銀行とは初めての取引だった。関東工場の土地、建物のみの担保だ。競売価格は相当下回る筈だ。十分カバーできるとは思えない。鹿児島第一銀行の担保の総額を知っているのだろうか。もし、知っていたらとても看過できることではないだろう。
また担保提供物件を再生事業のために使用する場合は個別に別途協定を結ぶことに民事再生法では定められているので、そこで協議すればよい、と考えてのことだろうか。
再生計画について特段の意見も聞かれないまま、松葉工業側の説明だけに終わった。 翌日、ひむか銀行の担当者の野津より電話が松葉にあった。「できたら今日来て欲しい」松葉は、何ごとかとひむか銀行の本店に急いだ。
野津は、開口一番、
「社長、あの計画では無理ですよ」
のっけからそう言われて、驚く松葉を無視するかのように、野津は続けて言った。
「80%の免除ではとてもやってはいけませんよ。破産は目に見えています。民事再生を申請したということは、あなたは再生させなければならない、という責務を負ったことになるのですよ。本当にこの免除率でやっていけますか。自信はおありですか。
和議を申請した多くの会社が破産へと追い込まれてきたのを見てきました。民事再生法は、和議の改善された法律だと聞いています。
債務者にとって使い勝手が良くなったとも聞いています。申請会社の固有の技術を離散させずに蘇らせる、事業を再生させることに重きを置いた法律です。
つまらない遠慮はいりません。今、会社を存続させ、再生させることが、社長! それが社長のお仕事です。免除率をもっと上げて再建を急がれることです。わが行の顧問弁護士に会ってみられませんか。先生も私と同じ意見だと思います。さぁ、行きましょう」
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