【前回の記事を読む】高校の文化祭で客の呼び込みをしていると、教室の前に女子の出待ちが!「これからちょっと時間ありますかぁ?」と言われ…
第1章 中学・高校編
きっかけはインドア派芸術女子 「放課後も一緒にいたいから同じ塾に通って」
それから僕は、1、2人の友人とともに3ヵ月間、おそらくは冬休みを越すくらいまで、ときどき下校途中に駅構内の書店か駅前のファストフードで待ち合わせをするようになった―というか、どちらかというと女の子が勝手に待っていて、それに付き合わされているような体(てい)を気取っていた。
地元の市立図書館に寄って、僕らは受験勉強を、彼女らは定期試験の勉強をすることもあった。
相手は高1だったし、「可愛らしいな」と思ったけれど、恋というにはちょっと遠い心のゆらめきだった。
「気持ちは止められない!」という“アオハル感”いっぱいで向かっていけば何か違っていたかもしれないが……、キスのひとつもできたかもしれないが……、いかんせん、勇気がなかった。
なんの経験も持たない17歳の童貞小僧にとって、女子への性的アプローチはまだまだ早かった。格好付けてお兄さんをすまし込んでいただけだった。
冬のある日、「受験がんばって!」というような励ましの手紙とお守りをもらった。が、しかし、失敗した自分にとってそれ以上の進展はあるはずもなく、記憶だけの想い出となって、ずっと僕の心の奥底に眠り続けている。