顕治は日本に興味があるというサイモンに、日本文化の一つ、折り紙を使って交流することにした。大きな手で結構器用に折り紙を折っている。できたら大喜びで細い糸のようなひもでそのできた鶴を天井からつるしてくれた。
もうこれだけで、いろいろなことを話せる雰囲気ができた。「顕治! ジントニック飲まないか」まだ明るいがいいだろうと乾杯!
そんな交流の中で、サイモンの仕事も教えてくれた。都会のプランナー兼コンサート主催者ということだった。もっと掘り下げて聞いてみたかったがポンポンと投げ返すような会話はできないのでこれくらいにした。
コンサート主催者ということは音楽にも興味あるということか。ギターを弾いての交流もできるかもしれない。顕治は次の楽しみを期待していた。
顕治の趣味はランニングで、ランナーとして数多くのフルマラソン、ウルトラマラソン(100キロメートル)に参加してきた。旅先でのランニングは体調を整えるために欠かせない運動になっていた。
日本ではなかなか早起きできなかったが、ここではやはり緊張しているからか起きることができた。早朝気持ちのよい空気の中、すべてが未知の場所に足を踏み入れることで気持ちまで新鮮になる。
スウェーデンの面積は日本の約1・2倍だが、人口は日本の約8分の1であるため、スウェーデンの人口密度は日本の約23分の1とあった。早起きして宿泊場所周辺を散策すると、一歩進めば森という環境もあり、人と出会うことも少ない。
通勤、通学か高速で自転車が走っている。自動車と同じくらいの車線が確保されていて、日本と比べてゆったりした恵まれた環境だった。