【前回の記事を読む】部位別でみる、治りにくい癌・治りやすい癌:“沈黙の臓器”を抑え、生存率が最も低いのは…医師が解説!
第二章 がん医療について
がんの予防
がん対策として、がんを予防することは極めて重要である。がんの予防には一次予防、二次予防、化学予防がある。
一次予防とは、生活習慣や環境などでがんの要因となるものを回避、改善することである。最も効果のあるのは禁煙で、受動喫煙を含めて喫煙しないことである。また、バランスの取れた食事、適度の運動なども予防になるとされている。
その他には、がんの原因となる感染症、ストレス、過度の飲酒、肥満などもがんの要因とされており、これらを改善することもがんの予防につながる。
二次予防は“がん検診”のことであり、検診の実施体制としては、市町村が実施するがん検診、職場で行う職域がん検診、そして、人間ドックなどがある。
国が推奨しているのは、科学的に有効性が確認されているがん検診として、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんの検診を挙げている。
それによると、胃がん検診は50歳以上の男女に胃部X線検査または胃内視鏡検査のいずれかを2年に1回、大腸がん検診は40歳以上の男女に便潜血検査(免疫法)を年1回、肺がん検診は40歳以上の男女に胸部X線検査及び50歳以上の重喫煙者に喀痰細胞診を実施する。
乳がん検診は40歳以上の女性を対象にマンモグラフィを2年に1回、子宮頸がん検診は20歳以上の女性に視診、子宮頸部の細胞診及び内診を2年に1回実施することとしている。
化学予防は薬物によってがんを予防することであるが、これまでの研究では有効なものは見つかっていない。