また、私が住む辺りは、昼夜問わずに、救急車がひっきりなしに入って来ます。

それは、高齢者ばかりが住んでいる地域だからです。高齢者はすぐに救急車を呼んでしまう傾向にあるようです。

救急隊員の方も、かなりイライラしているように感じられます。

もちろん、大して重症でもないのに救急車を使うことはいけませんが、高齢者にとってはちょっとした症状でも死に関わるので、過敏になる気持ちもわかります。

私が住む川崎市には、救急車を呼んでもよい症状かどうかを問い合わせる救急医療情報センターという機関もありますが、一般の認知度は、僅か5%だそうですし、独居の高齢者が事前に問い合わせてから救急車を呼ぶのは、まず不可能なことでしょう。

どうか高齢者やその家族を、もう少し大らかな目で見てもらえないでしょうか。

今これを書いているこの瞬間も、うるさいくらいに救急車のサイレンが聞こえています。今夜もどこかの救急救命病棟で、眠れぬ夜を過ごす家族がいるのでしょう。

在宅介護をしている方に、もっと社会からのいたわりを。

次回更新は1月9日(金)、18時の予定です。

 

👉『涙のち晴れ』連載記事一覧はこちら

同じ作者が描く人気小説

2024年7月 GLOランキング独占の話題作

傷つき、踏みにじられ、それでも前を向くしかなかった。
そんな経験がある人ほど、胸に深く刺さる一作です。

『泥の中で咲け』
第1回記事 担任の女教師から言われた差別的なひと言。そして、いじめ。僕は高校を2か月でやめた

 

親を想う気持ちが、こんなに複雑だったなんて✨

永年の介護生活と、両親を見送った後に見えた“本当の愛”とは――
共感が止まらない、人生の本質に迫るエッセイ。

『不完全な親子』
第1回記事 両親の葬儀では涙が一滴も出なかった。今までにいっぱい泣いたから――20年続いた母の介護。もちろん悲しい気持ちはあったが…