金儲け
日本人は、今や、間違いなく、世界的に見て「お金が足りない」人々の部類に入る。その割には、残念ながら「お金の稼ぎ方」を知らない国民である。外国人に、陰に陽に、その事を指摘され政府の姿勢は、ほんの少し変わって来たように見える。
世界に冠たる「商売人」と言われる人々と、日本人とを比べ、単刀直入に言って、「日本人が、世界の中で、金儲けが巧い民か?」と問われた時、自信を持って「YES」と答えられる人は少ないはずだ。
むしろ、そんなレベルではなく、「下手」と言った方が的を射ているかもしれない。それは、2022年末の統計で、日本の金融資産の合計が、2005兆円であり、その54・8%が「預貯金」であり、その資産を生かさず自ら「商売下手」だと、証明されている。
過去20年で、米国は、家計の金融資産が約3・3倍に対し、日本は1・5倍と大きな差がついている。世界の中で、「商い」に長けた人々を挙げるとすると、やはり思い浮かべるのは、中東の国々の商人。例えば、アラブ・アルメニア・ユダヤ・トルコという事になる。
江戸時代、日本の支配階級であった「武士」は、「お金等には関わらない事を、宗としていた」と言われる。今で言う、「財務大臣」に相当する「勘定奉行」の地位もそれ程高くはなかった。例えば、武士が「買い物」をして支払う時、「財布ごと」相手に渡し、売り手は、そのサイフの中から、相当額を貰い、サイフを相手に返したという。それ程、「お金」に触り、関わる事を嫌っていたのだ。
「貴穀賤金(きこくせんきん)」(穀物は尊いものであり、お金は卑しいものである)と言われた「気風」は、明治維新でも変わる事なく今に続いているのではないか。それらは、「利に聡い」人の対極にある姿勢だが、決して豊かとは、もはや言えない日本では、ここまで凋落したら、もう少し考え直しても良いのではないだろうか?
【イチオシ記事】男たちの群れの中、無抵抗に、人形のように揺られる少女の脚を見ていた。あの日救えなかった彼女と妹を同一視するように…