色を知ることも、その色の名前を知ることにより、その色を知ることにつながります。色の名前を知らないうちは、その色は見えていないと言っても過言ではないでしょう。信号の色の「青」は、ご存じの方も多いと思いますが実は「緑」色です。

なぜ、緑を未だに「青」と言っているのかといえば、日本ではまず、寒色系の色を「青」といってきた歴史があります。そこに織物と染色の技術が進み、緑色の織物が作られました。漢字の「緑」に糸へんが使われているのもその理由からです。

そのことにより、「緑色」が「青」とは異なる色として浮かび上がったのです。それ以前は、緑色も青として認識されていました。

「オレンジ」色も、オレンジ(みかん)を食するアメリカのインディアンのある部族が赤とは異なる色として、その色にオレンジと命名し識別していたことが知られています。他の部族は、赤とオレンジを区別していませんでした。

実物のイチゴと異なる点や線への意味付けは、対象への認識を高め、それは実物から離れてもイチゴを想うことができるイマジネーションの発生を生みます。これが次の段階へ発達する、重要な契機になります。

図2は、なぐり描きを始めたのが遅い3歳児の絵ですが、ここには、「新幹線の線路」や「電車の線路」、「道路」、「山」などの意味付けがなされています。なぐり描きの中に、グルグル丸もできています。

また、丸の兆候も出ています。振幅線が左右にあったり、描画材も同じものではなくて、細いペンや太いフェルトペンであったりなど、色や描画材が複数使われ、多様な線の意味付けが行われ、なぐり描きを楽しんでいるようです。

(図2)「意味付けのある3歳児なぐり描き」