「退院支援の情報は、奥様と二人暮らし、奥様もご高齢で年は2つ下、娘様はスイスで看護師、今まで介護保険を利用しており、要介護1、自宅内は歩行にて自立、外出は車椅子、人生の最期は自宅で迎えたいと、福祉機器用品をほとんど準備していらっしゃいます。
訪問リハビリも入り、歩行能力を維持していたようです。渡瀬さんも奥様も、自宅での療養を希望しておられます」
「医療相談としては、国分寺地域病院は引き受け可能ですが、現在面会はコロナ感染対策のためできません。高齢者施設にも当たっていますが、奥様が通える施設は待機1か月以上です」
「言語聴覚士です。嚥下の方は、嚥下反射はありますが、少しタイミングがずれると誤嚥のリスクがあります。食欲もないようなので、もういらないと切り上げておられます。代替栄養を検討する時期です」
「理学療法では、初回時、廊下の手すりで10メートルを2回伝い歩行ができました。自力で立ち上がり、伝い歩行も自力でバランスをとっていました。その後、手すりの伝い歩きをする日が少なくなり、首を横に振って歩かない日が多くなりました。べッド上での筋トレとストレッチになることが増えました。
ただ、ベッド上で足を蹴る力は思ったより残っている印象です。モチベーションを上げれば、車椅子の乗り移りや伝い歩きが見守りでできます。しかし、年齢的に自立は不可能ですし、介助が増えていくのも想定内です。
渡瀬さんも奥様も自宅退院を希望しておられるので、基本的にベッド上の生活で在宅リハビリを利用しながらADLを上げるか、年齢的に老化が進行するようでしたら、寝たきりでの在宅療養という生活も想定内の選択肢だと思います。奥様は高齢ではありますが、お二人の希望である在宅療養を実現させてあげたいです」