次に、血液検査を通じて長寿と健康維持において重要な体内のさまざまなバイオマーカーを測定することができます。バイオマーカーとは、体の機能や老化の進行度を示す指標のことです。

例えば、炎症、栄養状態、代謝の健康度などを示す指標が含まれます。これらのバイオマーカーを定期的にチェックすることで、老化に関連する異常を早期発見することが可能になります。早期発見によって適切な予防や治療を行うことができるため、より健康的な加齢が期待できるのです。

人間ドックでは血糖値、総コレステロール、中性脂肪などの一般的な検査項目がカバーされています。より精密な検診では、個々の健康状態に合わせた血液検査も可能です。

その結果により、特定の栄養素が不足している場合の補給や、生活習慣の改善点を明確にすることができます。これらの情報を基に、長期的な健康維持のためのより精度の高い計画を立てることができます。

筋力や骨密度などの身体検査も加齢プロセスの評価に欠かせません。加齢に伴い筋肉量が減少し、筋力も低下する状態をサルコペニアと呼びます。主に筋肉の損失に焦点を当てており、特に高齢者の身体機能の低下に大きく影響します。サルコペニアは運動不足、栄養不足、病気などが原因で発生します。

筋肉量の減少は歩行速度の低下や立ち上がりの困難さといった具体的な問題につながります。筋肉量は上述した体成分分析装置のような体成分分析装置や、CTやMRIなどの画像解析装置によって定量的に評価することが可能です。

骨密度はX線や超音波を使って骨の中に含まれるカルシウムなどのミネラルの量を測定します。「骨年齢」という表現で実年齢と比較した結果を示す場合もあります。