私も家族も河先生の説明に納得し、私はロスアンゼルスにある南カリフォルニア大学大学院に進んだ。少し横道に逸れるが、河先生と井上先生とは私が幼い頃からのお付き合いだ。そのため、先生方は私をなだめる方法、説得の仕方や励まし方をよくご存知だ。
良い意味で私はうまぁ~く誘導されてきたこともあったかもしれないと今ふと思った。
話は戻るが、他の大学院に行っていたらどうなっていただろうと思うことがある。だが、最後にはやっぱり自分が卒業した大学院で良かったと再認識するのだ。
私の人生に先生方がいなかったらどうなっていただろう、というアイデアは一度も思い浮かんだことがない。なぜなら私と先生方はいつも一緒に奮闘してきたのだ。これからもそれに変わりはない。
私と河先生と井上先生とは三〇年近くも一緒に私の厄介な病と闘ってきた同志なのだ。いや、同志以上だろう。河先生と井上先生のことを、人として医療の専門家として、心から信頼し尊敬している。
昔も今も先生方から刺激を受け学ばせていただいている。先生方がいて下さったから、私は今生きている。
次回更新は12月15日(月)、18時の予定です。
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