【前回の記事を読む】息子が2歳過ぎの時、ASD、ADHDの診断を受けた。しかし、「躾がなってない!」「育て方が悪いだけじゃないの?」

第二章 子育てから学ぶこと、学んだこと

3歳児入園(3年保育)を見据えて通った幼稚園のプレ入園では週に1度のペースで半年通った頃に、「うちの幼稚園は誰でもどうぞ、とは言えないので……(入園はお断りします)」と言われ、相談相手どころか居場所もなくなりました。

息子は幼稚園には入園できなかったので行政の運営する子ども発達支援センターに福祉サービスの審査を受けて、受給者証を取得して通所するようになりました。

近所の方から通報をされて児童相談所が自宅まで来てしまうこともありました。

母親失格の烙印を自分で押す日々。自分を大切にする時間もケアする時間もまったく持てずに、なぜ自分が今生きているのか? 私のような人間が天に召されるべきだったのでは?と自己否定を繰り返し、人生に見切りをつけることばかりを考えていました。

一度、外出先のある場所で息子と命を絶とうと思った時がありました。車内でもずっと落ち着きがなく、周囲の冷たい視線に心身が参っていました。その日に限らずいつものことなのですが、頑張っても頑張っても息子の多動はどうすることもできないのです。

出かけ先のある駅のプラットフォーム。その駅は特急列車通過駅で、次の特急列車に飛び込もうと安易に考えてしまいました。電車から降りてふらふらとプラットフォームの最後部へと歩みを進めました。

その様子が、雰囲気がおかしかったのでしょう。

「大丈夫ですか? その位置には電車は止まりませんのでお戻りください」と駅員さんが声をかけてくれました。

はっとすぐに我に返ると同時に恥ずかしくなり、その場を慌てて立ち去りました。自死は絶対に選んではいけないのです。