【前回の記事を読む】「いっそあなたと出会わなければよかった 過ごした時間の幸せが苦しみに上書きされて…」詩の奥に隠された物語を汲みとろう
詩
慈愛
なかよく手を取り合うふたり
互いに目配せをして
足取り軽く歩く ふたりの姿は
最大級の慈愛に満ちていた
次から次へと押しよせる波
打ちつける波
冷たい波がふたりの足元をさらう
どんなに重たい一撃が来ても
ふたりの軽やかさは 失われることがない
だってふたりは世界に祝福されているから
ふたりの出会いは最初から決まっていた
愛の世界で手を取りあうふたり
約束された 愛に包まれたふたり
ふたりのまばゆさが 世界を照らす
ふたりのまばゆさに 世界の目がくらむ
ふたりのまばゆさで 世界がひとつになる
ふたりの愛は 世界の秩序になる