スタートアップの採用基準に、チャレンジ精神、バイタリティ、専門性等と記載されていれば記載のままの意を受け取れるでしょう。
一方で、大企業の採用基準にそういった文言が書いてあるとすれば、「大企業としてのリスクヘッジ能力、計画主義、社会性を持った上での」という前提が付くと見なしてください。
スタートアップと大企業はステージが違うために、まったく異なる条件で人材が集められ、それぞれがそれぞれの界隈で一人前に育っていきます。異なるステージに属し、担当する業務、持つべきマインドが大きく異なる以上、必然のことです。良し悪しではありません。大企業の方、スタートアップの方それぞれに尊敬すべきポイントがあるということです。
私は仕事柄、大企業の方々ともスタートアップの方々とも話す機会を持ちますが、仕事のスタンス、仕事に対する気質がまったく異なり、その違いはもはや流れている血が違うレベルです。
例えば、大企業には「まずやってみよう」という声掛けがあります。新たなチャレンジを促すことを目的としたもので、昨今はネットを調べればコンサルタントなども大企業向けによく使っていると知ることができるでしょう。
しかし、スタートアップにこんな掛け声は存在しません。なぜなら、スタートアップの人には、「やってみない人」の気持ちはわからないからです。やって当たり前。そのためにスタートアップにいるのですから。
さらに言うと、大企業で正当に手塩をかけて育てられてきた方々に、この掛け声が有効だとも思いません。
「まずはやってみよう」という軽い言葉が響くような人材には育てていないはずです。注意深く計画的に振る舞うように育ててきた土壌があります。
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