【前回の記事を読む】「お尻の匂いを嗅げば分かるんだよ」祖母は必ず熟した甘いメロンを選び出した。しかし、傍から見るとその姿はあまりに…

第二章

猫助け

ある日、たかちゃんは、オート三輪車の車に轢かれ掛けた三毛猫を助けた。

その飼い主は、知り合いで、猫を沢山飼っていて、三毛猫も、その家の猫だった。助けた三毛猫には子猫がいて、たかちゃんは、その子猫の一匹を貰い、ミーちゃんと名付けたが……。

しかし、たかちゃんの目の前を、優雅に歩く一匹の大きな白い猫に、たかちゃんの目が留まった。

「白くて綺麗、可愛い……」

たかちゃんと三毛猫のミーちゃんと白猫のミーちゃん。たかちゃんの住む家から近い、ある家で沢山猫が飼われていた。

その猫たちは、よく近所の空き地から、公園、お寺の中と、街中を歩いている。

それは、たかちゃんの家の近くの知り合いの家で、飼われていた猫たちだった。

その中でも大きい白い猫がいて、凄く可愛く綺麗な猫だった。

その白い猫は、名前をミーちゃんと言い、しかも普通の猫の二倍は有り、本当に体が大きい猫だった。

たかちゃんは、その猫が凄く気に入り、その猫の飼い主に、

「その猫をちょうだい!」

と、言うと、飼い主は、

「その猫は、人に懐かない猫だから駄目よ」

と、言われたので、たかちゃんは諦めた。

飼い主は、

「たかちゃん、こっちの猫はあげるから」

と、その代わりに、三毛猫のミーちゃんをくれた。

たかちゃんは、貰った三毛猫のミーちゃんを抱えて、家に連れて帰り、

「お母ちゃん、猫、飼ってもいいでしょ」

と、言うと、母親がその言葉を聞き、顔を歪めて、

「たかちゃん、猫は駄目、私は猫は嫌い」

と、言うのだ。

しかし、たかちゃんは、嫌がる母親を押し切って強引に、その猫を貰い飼う事にした。