一 野球バカと後川校長との出逢い
私は福山市立T中学校時代(一九九五年四月~二〇〇二年三月)、バスをチャーターし、野球部員を連れてM中学校に練習試合に何度も行ったことがある。
一九九八年頃のM中はM先生が顧問をされていた。マナーもよく野球をよく知っている選手ばかりの抜け目のない鍛えられたチームであった。当然、新人戦で優勝するなど成績も伴っていた。
この遠征では胸を借りるつもりで行った我々T中は、運良く勝たせてもらったが…。
「M中の選手は小柄でも身体能力が高く、野球をよく知っているなあ」というイメージを植え付けられた。翌年も雨が降る中バスを借り切って遠征した。
雨が降っていたが、「雨が上がる」という予報を信じて小雨の中バスで出かける準備をしている私の姿を見て、いつも協力してくださっていた保護者の新田純男さんは、
「先生も野球バカですなぁ。普通こんな雨の中、行きますか?」と呆れて言われていたことを思い出す。
「と言いつつ遠征について来てくださる新田さん、貴方も相当ですよね」と同行してくださった新田さんに私も笑顔で返した。
天気は予報通りに回復し、練習試合は予定通り行われた。M中のグラウンドは水はけが良く、グラウンドの水抜きをして砂を入れたら使用可能な状態になったのだった。
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