日曜日の朝。

パンを焼く匂いで、起きてきた。

「おはよう。いい匂いだ~」

「ええ、ちぎりパンを焼いたの」

食事もしっかり食べている。良かった。

「コーヒー、淹れましょうね」

「ああ、たのむよ」

新聞を読んでいる。いつものスタイル。一安心。

「午後、ショッピングでも行こうか? 夕飯は外で食べよう」

「欲しいものがあるの?」

「君に記念のネックレスを買いたい」

「何の記念?」

「君が僕の宝物、と確信出来た記念」

「変な記念ね。でも嬉しい。フフフ」

手をつないで、お出かけ。

 

ある金曜日の夕方。今日は丈哉さん、食事会があり、帰りは遅い。

ピンポーン。

「あら、誰かしら?」

インターホンに女性の方が映っている。

「はい。どちら様ですか?」

「丈哉の前の妻です。あなたにお話があって来ました」

「初めまして。佐和です」

「香子です。どうぞ、お上がりください」

リビングに案内した。

「家、立てたんだ」

お茶を出した。

「お構いなく。座ってください」

「お話って、何でしょうか?」

「丈哉と別れてほしい!」

次回更新は9月28日(日)、22時の予定です。

 

👉『夢を叶えた、バツイチ香子と最強の恋男』連載記事一覧はこちら

同じ作者が描く、大人の恋愛小説

夫の不倫がきっかけで離婚。しかし、それが新しい愛と幸せに出会う始まりだった。

👉2024年、GLO人気ランキングを独占した話題作

『幸せを呼ぶシンデレラおばさんと王子様』
第1回記事 ホテルの出口から見知らぬ女と一緒に出てくる夫を目撃してしまう。悔しさがこみ上げる。許せない。裏切られた。離婚しよう。

 

49歳独身、バリバリのお局様ですが…年下男子の押しに負けちゃいました!

👉年下彼氏×中年女性のキュン死必至な歳の差ラブストーリー♡

『あら、50歳独身いいかも!』
第1回記事 「二か月前からあなたを見ていました」――49歳独身女性がバーで若い男性と出会い…年下×中年の物語が始まる!