【前回記事を読む】【パーキンソン病の真実】なぜ真実と異なる研究結果が垂れ流されてきたのか? 病期を遅らせる方法とは? 30年追い続けた研究者が解説
第1章 パーキンソン病の基礎知識
多彩な症状と進行の度合い
前記の 4 大症状であっても、それぞれの症状の出現時期、出現部位、症状の程度は、患者様によってさまざまで、すべての症状がそろうのにも個人差があり、また、そろわない場合もあります。
運動症状に加え、多彩な非運動症状がさまざまなタイミングでさまざまな程度で加わってきます。運動症状の出現前にいくつかの非運動症状が見られることがよくあります。
従って、患者様の数だけ症状と進行度があり、まさにオーダーメイドの対応が必要となります。診断に苦慮することも少なくありません。他のパーキンソン症候群(パーキンソニズム、 parkinsonism)との鑑別が鍵となってきます。
現在はパーキンソン病に効果のある治療薬があり、長期にわたって良好な状態に保つことができます。そのためにも、早期の正確な診断と治療の開始が肝要です。
熟達した専門医や医療機関に早期に相談することをお勧めいたします。
症状はさまざまですが、重症度はホーン・ヤール(Hoehn & Yahr)の分類によっておおまかに 5 段階に分けられます。