2 恒常と無常の概念

そのままの姿をじっと深く見つめよ、すると何事もよりよく理解出来るようになろう。─アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein〈1879-1955〉)

メッセージ:この世の形あるものは全て滅す。されど慈悲に満ちた主の尊顔は永遠に滅することはない(Qur’an.ch.55: ver.26-27)。

科学は次のように立証している。宇宙は絶え間なく変動するように設定されており、その結果、生ずる諸物は相対的であり、決して絶対的なものではないと。

宇宙は常に変動している。そして地球上の我々の存在は、周囲の変化を観察することによってのみ知り得る。このことを容易に理解するために、我々は便宜上の基準を設け測定機器を作って線の尺度によって観察している。

同時に我々は、この宇宙の終末について、単なる憶測や取るに足らない想像力を働かせている。

しかし目に見える或いは考え得るどんな変化でも記録するためには“基準”あるいは“不変の尺度”がなければならない。

今日、人類は最高の英知をもって、不変の尺度こそ全能の神であることに気付いた。神は思うままに、いつでも最高の弁別力をもって諸物を創造し破壊することが出来る。

また神は、生あるものから生なきものまで万物に対し力を発揮する。それ故、神は“全能”なのである。

以上は、科学的根拠に支えられて初めて理解されるように思われる。人類の形成について考えてみよう。

アラー/神は、この世のあらゆるものが壊滅してしまう前に、我々の最初の先祖 “アダム”から最後の審判の前の新生児まで特有の体形をもつ人間をお創りになった。広大な地質学の年代からみて、地球上の我々の生涯は、ほんの一瞬であり、考え得る如何なる最小の数字でも現すことは出来ない。