「幸也、どうした?」
「今、大和銀行か?」
「そうだ。いいよ、待っている。敏明さん、すみません。僕の従弟がここに来たいそうですが、いいですか」
「もちろん、いいですよ」
「三階堂株式会社の副社長です」
「えっ! そうですか。うちの取引先です」
「幸也、久しぶり」
「珍しいな、丈にぃ」
「香子のお兄さん、敏明さん」
「何度かお会いしていますよね。久しぶりです。僕は香子さんの大ファンです。いつも美味しい食事をご馳走になっています。これが美味いんだな~」
「どうした?」
「香子さんのお兄さんだったら、僕とも親戚だな。口座を作ろう」
「幸也、君は財布は持っているのかい」
「中身は知らないが、入っていると思う」
秘書が財布を渡す。
「五十万、これでお願いします。敏明さん」
「あ、ありがとうございます」
社長といい、幸也さんといい、行動に驚いている。お金のある人の行動は分からない。石川頭取が呼ばれて席を立った。
幸也さん、
「帰るね。香子さん、また、僕の実家によって。おはぎが食べたいな」
「分かりました。おじ様、叔母様によろしくお伝えください」
「両親は、丈哉はいいが、香子さん来ないかなと首を長くして待っていますよ」
「ええー、ありがとうございます。丈哉さん、近いうちに行きたいです」
「ああ、分かった。幸也、電話するよ」
「ああ、待っているよ」
「香子、よかったな。借金が無くなったな。敏明さん、支払い予定額をそのまま、香子の積立金にしましょう。よろしくお願いいたします」
次回更新は9月20日(土)、22時の予定です。
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