PART 6 地域枠入試について
これは、都市部や大規模な病院が集中する地域と比較して医療資源が不足している地域において、地域の医療を支えるための取り組みとして取り入れられている制度です。
文科省のホームページを見ると、「地域医療を担う医師の養成及び確保について」という審議会報告の記録があります。
そこでは、①へき地を含む地域における医療体制の確保は、医療政策の重要な課題であること、②しかし医師の地域偏在は依然として大きな問題であり、へき地を含む地域での医師の確保は極めて困難であること、③小児科、産婦人科等の特定の診療科での医師の確保も極めて困難であることが述べられています。
そこで、地域別・診療科別の医師の偏在の問題に関する対応の充実を図る手段として、医学部の入学定員を見直すことと学生が卒業後、実際に地元に定着することに結びつけるために、入学者選抜の工夫改善、モデル・コア・カリキュラムの充実等による学部教育での地域医療に関する教育の改善、大学病院における新医師臨床研修や地域医療支援等の改善などを挙げています。
そこで、大学側と行政が連携して入試の中に「地域枠」を作りました。そのなかで、修学資金(奨学金)として学生に在学中に一定額を貸与し、卒業後に大学のある地域や、大学の指定する地域で一定年数勤務することでその額を返還する必要がなくなるという制度を組み込みました。
つまり、この制度を使って入学した学生は定められた期間、指定の地域、診療科などで勤務することにより、一定額の奨学金を実質上もらえるということになります。
行政側のメリットは地域別・診療科別の医師の偏在の問題の解決の大きな要因になることが期待できることです。
学生側のメリットは、私立大学では高額になる学費負担を和らげることができることです。
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