「正幸さんっ……あ、店長の事ね。優しくて、凄く気持ち良く胸を愛撫してくれて……もう体の相性はバッチリって感じ」
頬を赤く染めて、嬉しそうに話す真由に対して、『へえ』としか返事をしなかった。他にコメントのしようがない、というのが私の気持ちだけど、真由にしてみたら、もっと突っ込んで話を聞いて欲しいという気持ちがあったのか、続けて……
「エッチのテクニックも流石大人って感じで、何度もイかせてくれるの。これまで付き合ったどの男とも違って、最高っ!」
「そ、そうなんだ」
「だからね、私も正幸さんが喜ぶ事をいっぱいしてあげたくて、初めてだったけど……パイズリ?っていう胸で彼のアレを挟んで扱いてあげたり……きゃっ、恥ずかしい……!」
いやいや、聞いている方も十分恥ずかしいけど……。
恥ずかしいと言って、お酒を一気に喉に流し込む真由を止めようとしても、まだ大丈夫、と言い張ってコップのお酒を飲み干した。
「マスター、お代わり」
「ちょっと真由、飲み過ぎだよ。その辺にしておいた方が良いって」
「大丈夫だって。正幸さんとも一緒に沢山お酒を飲むから、私、お酒に強くなったの」
「顔が真っ赤だよ? 飲み過ぎだよ」
「大丈夫! 心配症なんだから、亜紀はぁ。あ、もしかして、私と正幸さんとの関係を羨ましいって思ってる? 亜紀だって彼氏がいるでしょ? どうなの? アッチの方は」
ニヤニヤしながら真由が訊いてくる。
「真由には関係ないでしょ? それに……そんな事をこんな所で話す人はいないよ」
「ちょっとぉ、私がおかしいって言いたいの?」
少しムッとした感じで真由が顔を歪める。