自宅ナビ 2011年4月18日 クッキー4才1か月

徒歩で散歩に出かけた帰り、家の方向へ向かうと、クッキーの帰りモードはすごい。

好きなにおい嗅ぎも全く放棄して、ひたすらスタスタと足早に行く。「うちに帰ろうか」などと言おうものなら、彼女は走り出す。リードを握っているトウサンが、必死で追いかける。カアサンはお手上げ。

最近、徒歩圏にいい芝生公園を見つけました。最短経路ならば、15分程度で行ける。

トウサンがいないある土曜日の午後、クッキーとその公園へ出かけることにしました。それまでに2回出かけていたけれど、最短経路をとるためにチョット複雑なルート。ド・方向音痴のカアサンとしては、緊張しながら、なんとかたどり着きました。

ひとしきり遊んで、「さあ、帰ろうか」。

帰り道は、往きよりももっと難しい。曲がり方を間違ったら、やけに遠回りになってしまう。場合によっては、見知らぬ住宅街の中で迷子になってしまう。

でも、心配は無用でした。クッキーは、公園を出ると直ちに帰りモード。決然と、足早に、歩き始める。カアサンを引っ張って。

住宅街の、いくつもの街路を何の迷いもなく直進し、この角を曲がる。またすぐに曲がって、さらにいくつかの街区を直進し、交差点の直前の目立たない極細路地に入る。前回、トウサンが見落として遠回りをした。彼女は、何の迷いもなく、当然のようにスタスタと路地に入る。その先の横断歩道を渡ると、すぐの角を曲がる。

…… …… ……

カアサンは、何も考えない。ただひたすら、クッキーに引っ張られて懸命に歩き、小走りで追いかける。最後の角を曲がって、我が家のあるマンションまでの200m余り、クッキーはダッシュ!

「クッキー! 頼むよゆっくり行って!」。カアサンはへとへとでたどり着く。

クッキーはといえば、細い首でカアサンを引っ張り続けてきたのに、ケロッとしている。

それにしても、クッキーには脱帽。たった2回のアクセスを、彼女は正確に記憶したのでしょう。もしかしたら、1回だけで十分だったのかもしれない。

それから約ひと月後、再び、二人で公園へ向かいました。帰りは、ただ、カーナビの“自宅ボタン”を押すだけ。

「さあ、帰ろうか」のボタンを。