私一人でいることを確認すると、からかい半分だったのだろう、やおら浴衣の裾をはだけて太ももを見せつけてきた。
そしてじわじわと捲(まく)し上げていくと若々しい太ももが露わになった。まだ純真さが残っていた私はその光景を凝視することができず、下を向いて耐えていた。
自分にとっての「ウィタ・セクスアリス」に進むチャンスであったろうに、今となってはもったいないことをしたなと思っている。

湯元四萬舘の前で
おもいで巡り
思い立って久し振りに四万温泉を訪れた。全国的に進められている温泉街再生プロジェクトが最近テレビでよく紹介されているが、四万温泉もエリア全体がリノベーションされ、
「四万ブルーの地ビール」や洒落たカフェレストランがちらほら、昔の湯治場に若い観光客も訪れるようになった。
今となっては珍しいスマートボールの店も健在だった。宿泊した「湯元四萬舘」はリニューアルをしたものの、懐かしい当時の面影を残して営業を続けていた。
翌日は昔の仕事仲間松下幸雄さんの運転で、日本のポンペイ高崎のかみつけの里博物館と復元された八幡塚古墳に立ち寄ってもらった。私の新しい探索の旅「北関東の古墳時代」の第一歩となった。