指の状態から「これは平山病ではないか」と言われるが、私が調べた限りでは平山病に指の症状が似ているものの、自分の場合には脚にも違和感が出ている。ネット情報を信じるならば、そもそも平山病は脚には違和感は出ないはず、平山病ではないはず …… と自分の中の何かが訴えた。

そもそも、3メートル前後歩いた私を見て「脚には異常なさそうだ」と言い放ち、さすがに距離が短過ぎて「この距離歩かせただけで、診断したつもりか」と、ここの病院でも私の不信感は倍増するだけだった。この時、自分達で症状から調べ上げて、どの角度から見ても行き着くところ、

「筋萎縮性側索硬化症」

という、長ったらしい画数がやけに多い病名で、さすがに、これはないだろうなと思い、通称ALSという字面を見て、PENPALSの「ALS」入ってんじゃん、程度に認識する。

数回の通院ののちに、その病院で検査入院することになるが、その際もいきなり、

「1週間後に10日ほど入院しましょう」と持ち掛けてきて、さすがに仕事もあるし、今返事はできないと伝えたところ、担当医は持っていたペンを机に放り投げて、

「じゃ病名分からなくても良いのか?」と、若干逆ギレしたニュアンスで向かってきた。

つくづく思う、本当医者が嫌いだと。

次回更新は7月15日(火)、20時の予定です。

 

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