【前回の記事を読む】「趣味でもできるVRCにおけるチーム制作」に挑戦!企画・デザイン・モデリング・広報とクリエイターを立てて分業で制作
4 アバター「チセ─chise─」爆誕
「チセ─chise─」VRChat想定アバター
作品施策
パッケージング
さて、【基本方針】の項目で「仲間からアイディアを集め、それをアバター制作に詰め込む」という話をしたかと思います。
その中に「肌の色差分テクスチャーを入れたい」というのがありました。
提案者はTKSPさん。
まず「肌の色差分」とは何かを説明すると。これはデフォルトのアバターの肌の色が「黄色系でアニメっぽい塗り方」とした場合、褐色や白っぽい色味、艶やかさを加えた肌の色など、色味の異なる肌の種類を何パターンか用意して、ユーザーの好みでいろいろ変えることができるというものになります。
また顔も同様に、基本がノーメイクのものとした場合に、化粧をしたバージョンがあるといった具合です。
最終的にはそういった、アバターの肌や目の差分を制作・販売している方がいるから、その方に制作を依頼してアバターに同梱しよう!という話になり、加えてアバターの髪の色なども4種類をあらかじめ用意しておき、ユーザーが「自分の色や雰囲気を出せる」ように最初からパッケージングしました(f-2)。
次に「軽量化アバター」について。
これは技術的な仕様の話になってくるので、内容が少々難しいのですが。
アバターにはそれぞれ「容量」があります。具体的にはポリゴンの多さやテクスチャの総容量(画像の解像度と枚数)、マテリアル(質感を表現するためのもの)の数、等々で増減します。
これらは少なければ少ないほどVRChat内でのパフォーマンス(他プレイヤーがアバターを見た際のいわゆる画面のかくつきにくさや、動作の軽さなど)が上がります。
加えて、ポリゴンの数・マテリアルの数が少ないとHMD単機で遊ぶ際にもアバターが表示されるようになります(※HMD単機でVRChatで遊ぶ場合、PCのマシンスペックの恩恵を得られないため、入れるワールド・使用/表示できるアバターに制限が出てきます)。
VRChat内ではそれらを段階的に、Excellent、Good、Medium、Poor、VeryPoorと5段階あります(2022年当時)。
チセでは、それら「クエスト単機ユーザー注1」にも使用してもらえるよう、軽量化を施したアバターをあらかじめ用意し、パッケージング・同梱しました(f-3)。
そして、アバター改変文化の肝!
「対応衣装」についてです。